STOP 冤罪!拘置所内における被告人の権利〜秘密交通権の重要性とは?

スポンサーリンク

ちょっと難しいお話になりますが、被疑者・被告人となり拘置所に収監された時の権利のお話です。

まず前提として、逮捕された方でもある程度制限を受けることもありますが、様々な権利は保証されます。

その中の一つとして接見というものがあります。

27

 

拘束されてしまえば長期にわたって外部から切り離され、自由に行動することが出来ないため、もし無罪であったり、真実とは異なることがあっても、それを誰にも正当に主張することができなくなるのは不利益ですね。

そのため、被告人に保証される権利として、「秘密交通権」というものがあります。

多くの方が聞いたことのない言葉だと思います。

一体これはどのような権利なのか?
この権利の必要性は?

この権利は、刑事訴訟法39条1項で規定されている権利です。
普段触れることのない条文だと思いますので、条文をそのまま紹介します。

・刑事訴訟法第三十九条

身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者

(弁護士でない者にあつては、第三十一条第二項の許可があつた後に限る。)と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。

簡単に言えば、「被疑者・被告人は、弁護人とだけは自由に面会ができる」というような内容です。

これを秘密交通権といい、接見交通権とも言われています。

さて、これについては先日も裁判で争われ、死刑囚と弁護士が裁判の準備のために面会した際に、拘置所の職員が立ち会うなどした行為がこの権利の侵害だとして違法とされました。

具体的には、弁護士が死刑囚と打ち合わせをするため、立会人なし、時間制限なし、弁護士のICレコーダーの使用を求めていたのですが、拘置所側がこの弁護士の求めを全て拒否したとのことで、「秘密交通権」の侵害について争われていたものです。

結果的には、拘置所側が弁護士の求めを拒否した行為は秘密交通権の侵害として、違法と判断されました。

接見交通権は必要な権利か?

 

28

警察側や検察側にしてみると、被疑者・被告人の逮捕にあたっては、それなりの証拠を前提として身柄を拘束しているわけですから、弁護士と何かを企んだり、無罪を求められて思惑通りに進まないことは避けたいのだと思います。

スポンサーリンク

実際にも、身柄を拘束されると、犯罪の証拠を隠す疑いがあるなどの理由で、弁護人以外の方との面会が禁止される例は多くあります。

これを接見禁止といいますが、検察官からの請求で裁判所が決定を下します。

しかし、被告人として身柄を拘束されている方は、これでは誰にも連絡がとれない状況となり、外部とは遮断されてしまい、孤立することになってしまいます。

ましてや、来る日も来る日も取調べが続くわけですから、精神的にも疲れ果ててしまうことでしょう。

中には、このような状況において自白を強く求められ、無実なのにも関わらず罪を認めてしまうケースもあります。

このような経緯から冤罪事件が起きてしまう例は皆さんもご存知のことでしょう。

よって、刑事訴訟法39条1項の「秘密交通権」は必要な権利だと言えると思いますが、その唯一認められている弁護人との接見においても、制限されることがあります。

今回の裁判でもそれが原因で争われていました。

拘置所の職員(立会人)がいることがそんなに問題なのか?と思われる方もいるでしょう。

しかし、異常な空間で過ごす被告人にとっては、立会人がいるかいないかはかなり大きなことです。

秘密の保障というだけでなく、真実を話せる安心感、警察の取り調べについてや家族への伝言、知人や会社等への連絡など、弁護人にしか話せない、話したくないことは沢山あります。

逆に弁護人にとっても、被疑者から真実の話を聞きたい、弁護人として適切な指示を出したり励ましたり、被疑者のために活動することで職責を果たせるのですから、制限されることなく秘密に自由に接見できることは不可欠なところです。

なお、秘密交通権が拒否されて立会人がいたことで、秘密性が侵されてしまった事例もあります。
接見時の内容を取調べられて調書にされたり、家族からの伝言を拒否されたり…

では、なぜ秘密交通権が認められているにも関わらず、拒否されるようなことが起きるのか?

それは、刑事訴訟法39条は秘密交通権を認める一方で、3項においてその権利が制限される場合があることを規定しているからです。

そのため、今回のようなトラブルが起きてしまうのです。

しかし、拘置所側や検察側の都合によってこの権利を制限されてしまうのはいかがなものか・・・。

被告人は弁護人に対して、安心して相談することが出来なくなるでしょう。

また、弁護人も職責を果たすことができなくなり、弁護人がいる意味がなくなるのでは!?

私個人の意見ではありますが、無実の罪をきせられる人や不当で違法な取り調べがなくなるためにも、捜査機関としては、39条3項の例外の使い方を考えなくてはいけない!

そんなことを思ったところで、少し難しい話題に触れてみました。

スポンサーリンク

コメントを残す

サブコンテンツ