本人から殺すように頼まれ射殺…。それってあり?

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殺してと頼まれて殺人を犯した場合どうなるの!?

今から三年前、京都府京田辺市で同府宇治市の元建設会社社長の中村さんが射殺された事件がありました

京都府警は同社の元従業員の会社役員の男Aとその知人の無職男Bを殺人容疑などで再逮捕した。

ABともに殺害を認めたものの、「中村さん本人から殺すように頼まれた」と話しているという

因みに、中村さんには多額の保険金が掛けられていました。

ここで注目したいのが、通常の殺人事件と異なる点です!

「中村さん本人から殺すように頼まれた」という供述ですが… さて本当でしょうか?

それともABがでっち上げた嘘なのか?

そもそも、仮に本人から殺すように頼まれたからと言って殺していいのか?

頼まれたら人を殺していいの?

当たり前ですが、絶対にダメです。

もちろん、刑事処罰となりますね。

ただし、今回注目してほしいのは、本当に殺してほしいと中村さんが頼んだのか?

そして、仮に殺してほしいと頼んだのであれば、頼まれ殺した者(加害者)の罪はどうなるのか!

まずは本当に中村さんの依頼によって殺人が行われていた場合、通常の殺人とは異なります。

本人から頼まれたから殺した場合、これは「嘱託殺人」という犯罪になります。 juu

では通常の「殺人」とは何が違うのか?

同じ殺人なのですが、普通の殺人とは「罪の重さ」が異なるのです。

嘱託殺人は普通の殺人と比べ法定刑が軽減されます。

法定刑なんて言ってもピンとこないかもしれませんが、ようは刑が軽いということですね。

普通の殺人であれば、『死刑または無期若しくは5年以上の懲役』なのに対し、嘱託殺人は『6月以上7年以下の懲役または禁錮』となっています。

同じ殺人でも違うの?

しかもかなり刑の差があるけど?

そう感じるでしょう。

これにはいくつかの説がありますが、一説を挙げると、 『本人が殺してほしいと懇願している=被害者が自分の命を放棄している』 ということになります。

よって、殺人は殺人でも、本人の願いを叶えるために殺人を行った。ということになりますね。

となれば、普通の殺人よりも悪いことをしたとは言えない。

などなど…、

このような説をはじめ色々と説はあるのですが、実際に嘱託殺人が認められれば刑が軽くされているというのが現状です。

ただし、「殺してくれ」と本人が頼んだ事が本当だったのか?

つまり、それが依頼人=殺された人の「真意」かどうかが重要な問題となりますね。

しかし、殺害されてしまった以上、死人に口なしですから被害者は何も言えません

被害者の依頼による殺人だったのか?

それとも加害者の言い逃れなのか?

もはや死者からは証言を得ることができませんね。

では、嘱託殺人なのかどうか?この判断はいったいどうなるのでしょうか?

この判断はとても難しく、普通の殺人なのか嘱託殺人なのか?

見極めづらいケースも多くあります。

それは依頼者が正常な判断が出来ない状態の場合です。 例えば病気などで苦しんでいる状態などですね。

闘病生活などが長引けば、苦しさのあまり精神状態も乱れるでしょう。

そんな中、一時の感情で『殺してくれ』と依頼した場合、どうなるのでしょうか?

殺してくれ』と依頼した場合

本当に依頼者の「真意」だったのかどうか?

判断するのは難しいですよね。

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しかし、刑を下すためには真意に基づいた嘱託殺人なのか普通の殺人なのか?その判断をしなくてはいけません。

そしてその判断によって刑の重さには相当の違いがでるのですから、とても慎重に行われなくてはいけません。

ですから、少しでも疑いがある場合には、嘱託殺人ではなく普通の殺人として裁判員裁判となり、嘱託殺人か否かを審理することになります。

今回のケース

今回の事件で逮捕されたABはどうなるのでしょうか?

ABの供述では「中村さんから殺害を依頼され、事前に謝礼を受け取った」とありますが、殺された中村さんには多額の死亡保険金がかけられていたと いうこともあり、すぐに結論が出る事案ではないでしょう。

今後、嘱託殺人の疑いも視野に入れて慎重に捜査をしていく方針とのことです。

ただ、今回の事件の場合、仮に本人に頼まれたのが本当だったとしても、だからといって射殺するとは如何なものなのか?

しかも中村さんとAは古くからの知人らしい…。

射殺という点に疑問を抱くところです。

また、殺す以外に何か別の道はなかったのか?

困っていたなら手を差し伸べてあげたりするだとか、ともに生きていく力となってあげられなかったのか?なんて思いを抱きました。  

他人事ではない!介護苦による嘱託殺人が増加する

今回嘱託殺人を話題にしましたが、高齢化社会である日本にとって、この嘱託殺人が増加する可能性も大きいという事を知ってもらえたらと…。

近年、介護問題は大きなテーマとなっていますが、その実態は経験した者でしか知りえない苦労が伴います。

ましてや介護にはゴールがありません。

これは本人にとっても介護する方にとっても厳しい状況であり、そんな状況の中ではなかなか光を見出せる人は少ないでしょう。

ある意味闇の中にいる状態ともいえますが、そんな中で本人からしきりに「死にたい」と言われたら…

どれだけ一生懸命介護に身をささげても「死にたい」「殺してくれ」と言われたら… 介護の苦労が報われないと感じる事でしょう。 

 疲れ果てて何もかもが嫌になってしまうかもしれません。

またはもう楽にしてあげたい、哀れだから殺してあげたほうがいいのかもしれないと… 実際にこのような事情による嘱託殺人は起こっています。

どんな事情があろうと殺すなんて…、

自分だけで背負わず他の親族や施設などに相談や援助を求めるべきだった!という意見もあるでしょう。

しかし、残念な事にまだまだ人の手を借りて介護することに抵抗を感じる人が多い現状もあります。

更に介護はベッド移乗、オムツ交換、排泄介助、入浴介助など、体力仕事です。

これを体力のない高齢者が行うとなれば、どれだけの負担か…。

容易に想像がつきますね。

そして365日、毎日ずっと…。

ゴールが見えず続くのです。 忍耐力、精神力、体力は限界になるでしょう。

そんな状況で「死にたい」と懇願されたら!

確かに殺人は絶対にいけない事です!

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けれど…、心情や境遇には同情すべき点があると感じませんか。

しかし殺人は殺人!

これはたいへん難しい問題ですね。

このような介護にまつわる事件は他人事ではありません。

自分の周りでも、自身にも起こり得ることです。 私自身も自分の親の介護をする日が来るでしょう。

その時、「死にたい」「殺してくれ」と言われたら!?

それでも殺人を犯すという、どうにもならない状況だけは回避しなくてはいけません

そのためにも家族と事前に介護について考え対策をしておこうと感じました。

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