「借りパク」なんて簡単に言ってるけど、ただの窃盗でしょ!?

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みさとさんは、自他共に認めるかなりの漫画好き。

「ねぇねぇ、○×って漫画知ってる??すごく面白くてさー、最近すごくハマってるの!!」

色々な漫画を見つけては大人買いして、一気に読むのが大好きでした。

メジャーなものは勿論のこと、ちょっと皆が知らないような、マニアックな漫画にも詳しく、自宅には大量の漫画がありました。

その漫画の量は膨大で、ちょっとした個人漫画図書館が開けそうなほどです。

バイト先の漫画好き友達とのやりとり

「えー、○×??聞いたことないなぁ。」

こう答えたのは、同じバイト先の友人、ちかさん。

ちかさんは、みさとさんほど漫画にどっぷりハマるタイプではないものの、みさとさんが「面白い!」と言った漫画には興味を示すし、実際に読んで、気にいった漫画があれば、みさとさんと一緒になって漫画の話ができる、貴重な友人でした。

ちかさんは、ちょっと気が強くて、みさとさんがこれまでお付き合いしてきた友人たちとは、違うタイプでしたが、『漫画好きに悪い人はいない!!』と思ってるみさとさんは、バイト先でいい友人に巡り合えたと喜んでいたのです。

先日、みさとさんは久しぶりに、長編もののとても面白い漫画を見つけたので、この漫画について熱く語り合いたく仕方ありませんでした。

「絶対おすすめだよ!めちゃくちゃ面白いの。ちか、読んでみてよ!私、全巻買ったから貸すよ。」

「えー、みさとがそんなにすすめるんなら、かなり面白いんだね! 読む読む!!次のバイトの時、持ってきてよー」

このように、何気ない、いつもやりとりが行われました。

みさとさんは大の漫画好きですが、そこまで神経質な性格でもないので、友人に漫画を貸すことに、あまり抵抗はありません。

勿論、お菓子でベタベタの手で読むとか、ページが破れたりしていたら言語道断ですが、友人に貸してあげることを、嫌だと思ったこともありませんでした。

むしろ、自分のおすすめの漫画を友人に貸すことで、友人にもその漫画を好きになってもらい、色々と話をできることが嬉しかったのです。

今回も、いつものように、ちかさんに快く漫画を貸すつもりでした。

「了解!次シフトが一緒なの、月曜日だね。その時持ってくるよ。 何巻くらい持ってくる?これ、全部で50巻近くでてるんだ。」

「えー?!そんなに長編なの??じゃ、続きが気になりそうだし…まとめて20巻くらい借りちゃって大丈夫??」

「うん、OK。頑張って持ってくるわー。」

そうして、約束通り、みさとさんは20巻分の漫画を大きな紙袋にいれて、バイト先に持っていきました。

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ちかさんは大喜びでその漫画を持って帰り、早速その日のうちに「やばい!これ相当面白いよ!!」と連絡をくれたのです。

みさとさんは、自分の好きな漫画を、ちかさんも好きになってくれたことがとても嬉しくて

「はやく頑張って20巻読んじゃって!続きもまだまだあるからね!!」と、返信しました。

それから3週間の間に、何回か、ちかさんとバイトのシフトが重なることがありました。

その都度、2人で漫画についての話題で盛り上がることができ、みさとさんは、バイトの休憩中、楽しい時間を過ごせました。

貸した漫画が返ってこない!!

それから、またしばらく月日がたち、「あれ、そういえば、最近ちかとバイト一緒になってないなぁ。」ふと、気づきました。

元々、毎回バイトのシフトが同じというわけではないのであまり気にしていませんでしたが、そういえば、もうちかさんに1ヶ月近く会っていません。

流石に、貸した20巻の漫画も読み終わっただろうし、次の巻をいつ頃持っていこうかな、と思いつつちかさんに連絡をとると…

なんと!!衝撃の返信が!?

「あ、みさとー!?久しぶり!! バイト??あー…実はね、あそこ、辞めちゃったんだ!!」

「えっ、や、辞めたの?いつ??」

「うーん、2週間くらい前かな。ちょっと店長と喧嘩しちゃってさ。頭にきたから、もう来ません!!って言ってやって、それで終わりだよー。」

「そ、そうなんだ…何か、大変だったんだね…」

「そうだよー、もう店長、本当に腹たってさー!!!」

それからしばらく、ちかさんの愚痴を聞いてあげていたみさとさん、

いい加減、本題に移ろうと思って…

「そういえばさ、あの貸してた漫画、どうなった??もう読んだ??」

「あー、あれね!!そうそう、私みさとに連絡しなきゃー、って思ってたんだよね。実はさ、私バイト辞めてすぐ、実家に戻ったんだけどさ、引っ越しの時に、一緒にあの漫画持ってきちゃったみたいでさー。ごめんね!」

「え…そうなんだ。別にいいよ、今度会う時に返してくれれば。」

別に、どこに持っていこうが、きちんと返してもらえるなら、問題はないと思っていたみさとさん。

まさか地方に引っ越したとは・・

ですが、またも衝撃的な回答が…

「あのね、私、実家北海道なんだよね。みさと、北海道来る予定とかあるー??」

みさとさんはビックリしました。それもそのはず、みさとさんが住んでいるのは東京です。

北海道に、縁もゆかりもないみさとさんが、北海道に行く予定なんて、ありません。

「ちかって地元北海道だったの?!知らなかった。」

「そうそう、北海道なの。だからさー、簡単に会えないじゃん?ごめんねー。」

「いや、ごめんって…漫画どうする?私、北海道行く予定ないんだけど。」

「ねー!!私もさー、これって借りパクってやつ!?って思っててさー(笑)」

何だか、みさとさんは嫌な予感がしてきました。

ひょっとして、ちかさんはこのまま漫画を返さずに、しらばっくれるつもりなのでしょうか?!

「いや、借りパクとか困るよ。漫画返してよ。」

「えー、だって、みさと北海道くる予定ないんでしょ??」

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「うん、無いけどさ。だったら、ちかが東京くる予定あるの??ってか、普通に郵送してくれればいいから。

「えー!?漫画20巻も??宅急便とか超高いじゃん!!」

みさとさんは、頭が痛くなってきました。

ちかさんの都合で、北海道まで漫画を持っていってしまったのに、この言い様。

普通、郵送にお金がかかったとしても、ここはしっかり、借りたものを返すべきではないのでしょうか。

…そりゃ、ちょっと送料はかかるだろうけどさ、返してよ。その漫画、20巻全部新刊で買ってるんだから、こっちだってお金かかってるんだよ。」

漫画本1冊、400円ちょっとだとして、20巻分ともなれば、8000円相当になります

これだけの金額をだして買ったものを「借りパクだねー(笑)」の一言で済まされては困ります。

「えー!みさとなんかケチくさくない?!漫画ぐらいで、郵送までしろっていうの!?」

もはや、ちかさんは攻撃的な物言いになってきました。

送料を惜しんでいる自分のことは棚にあげて、みさとさんにケチくさいとは!よくもまぁ、言ったものです。

「…貸したものを返して、って言ってるだけじゃん。普通のことでしょ。

 北海道に持っていったとか、送料がかかるとかは、ちかの都合でしょ。」

「…あっそー。わかりました。」

それだけ言うと、それ以降、ちかさんからは一切返信がこなくなってしまいました。

「何あれ?!全部自分の都合なのに、何で私が悪いみたいになってるの!?あぁ、もう腹たつ!!!」

みさとさんの怒りは頂点に達しました。

ちかさんがちょっといい加減な性格の人だと、知ってはいましたが…

まさか、人から借りたものを「返さなくてもいい」と考えるような人だったとは!!

結局、それ以来、ちかさんから連絡がくることはありませんでした。

「人にものを貸す時は、返ってこないものと思って貸せ」なんて…そんなに人って信用できないもの?!

あまりにも腹のたったみさとさんは、バイト先の別の友人に、この事件について話しました。

すると、ほとんど皆、みさとさんに同情的ではあったのですが…一部の人に、こんなことを言われたのです。

「うーん、でもさ、借りパクって、結構よくあることじゃない??」

「ほら、よく言うじゃん。人にものを貸す時は、返ってこないものと思え、とかって。そんなに大切なものなら、貸しちゃダメだよー。」

みさとさんは、まさか、貸した自分のほうが文句を言われるなんて!!とショックを受けました。

「何それ?!貸したほうが悪いっていうの??大体、借りパクがよくあることって…そんなに、絶対おかしいよ!!借りたものを返さないなんて、窃盗と何が違うの?!」

物の貸し借りは、本当に信用できる人とのみにしましょう。

では、ここで、みさとさんの言う「窃盗罪」について、改めて考えてみましょう。

窃盗罪(せっとうざい)とは、他人の物を故意に断りなく持っていくことや使用することを禁止する犯罪類型のことである。

今回のポイントは、みさとさんは『自分の意思で、ちかさんに漫画を貸した』という点です。

ちかさんは、みさとさんから無理やり漫画を奪ったり、盗んだりしたわけではありません。

持ち主のみさとさんの合意のもと、漫画を借りたのです。この時点では、全く問題はありませんよね。

ですが、その後ちかさんに、

『送料もかかってしまうので、わざわざ返すのが面倒くさい』という考えがうまれ、漫画を返す意思が、なくなってしまったわけです。

ちかさんの悪い点は、『途中で、借りたものを返す意思がなくなってしまった』というところです。

そして、こうした場合は、窃盗罪ではなく、横領罪に該当することになります。

横領罪(おうりょうざい)は、自己の占有する他人の物を横領することを内容とする犯罪。

持ち主である、みさとさんの合意のもと、漫画を貸してもらう。

この時点で、漫画は『ちかさんが占有(自分のものとして持っていること)している』状態になりました。

この、ちかさんが占有している漫画を、本来の持ち主であるみさとさんに返さず、ずっと自分のものにしてしまうことを、横領といいます。

ですから、厳密に言えば、ちかさんの行為は「窃盗」ではなく「横領」にあたるわけですね。

…とはいえ、みさとさんにとっては『そんなのどっちでもいいから、はやく漫画を返してよ!!』と、怒鳴りつけたい気持ちでしょう。

実は、こうした知人・友人間での「借りパク」問題は、非常に身近にある、よく聞くトラブルです。

そして勿論、こうした行為が犯罪行為にあたることは間違いありません。

しかし、借りパクされるもの自体が、非常に高価な物、ということもなく、本やゲーム、DVD等と言った比較的少額のものであるケースが多いのです。

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そのため、ほとんどの人が『悔しいけど、訴えるほどの問題でもないから我慢しよう』と考えてしまうのです。

これでは、本当にただの泣き寝入りですよね。

基本的に、物の貸し借りは、貸す側、借りる側双方の信頼関係があって、はじめて成立します。

少しでも『この人は、約束をやぶるかもしれない。返してくれないかもしれない。』と感じられる要素があるのであれば、

その人に物を貸すのは、やめておきましょう。

「貸して」と言われて「嫌だ」ときっぱり断るのも、なかなか大変なことかもしれません。

ですが、どうしても返して欲しいのに、何度言っても返してくれない!!なんて状況になったら、もっと面倒なことになりますよ。

物を貸す際には、『信用に値する人か??』どうかを、しっかりと見極めるようにしましょう!

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